If You Take a Mouse to School

ローラ・ヌメロフ(文)と フェリシア・ボンド(絵)による人気シリーズ「If You Give a Mouse a Cookie」の一冊で、もしネズミを学校に連れていったら…?**という“もしも”の連鎖で物語が展開する、ユーモラスでテンポのよい絵本です。

英語絵本「If You Take a Mouse to School」の紹介

あらすじ

この物語は、ある男の子がネズミを学校に連れていくところから始まります。するとネズミは、「お弁当を持ちたがる」「リュックに入りたがる」「自分のノートを作りたがる」「理科の実験をしたがる」など、次々とお願いをしてきます

ネズミの要求は止まることを知らず、学校の一日がどんどんにぎやかに展開していきます。そして最終的に、また最初に戻るような流れになり、物語が円を描く構成になっているのが特徴です。

感動的な場面

1 ネズミが“子どもと何でも一緒にやりたい”という気持ちが伝わるシーン

ネズミは、学校のあらゆる活動(体育、実験、読み聞かせ、絵を描くなど)に参加したがり、ずっと子どものそばにいたいという気持ちが行動にあらわれています。

たとえば:

“He’ll want to do a science experiment with you.”
“Then he’ll want to read his favorite book with you.”

これは、単なるわがままではなく、誰かと一緒に学ぶ・楽しむことの喜びを描いた優しい感情です。子ども自身にも「誰かと一緒に何かをするって嬉しいことなんだ」と自然に伝わります。

2 ストーリーの終盤でまた最初に戻る場面(円環構造)

“Looking at his lunchbox will remind him that he’s hungry. So he’ll ask you for your lunch.”

最初に「お弁当を持って行きたがる」ネズミが、物語の最後でまたお弁当のことを思い出し、ストーリーが円を描くようにループするところに読者はクスッと笑い、同時に安心感や親しみを感じます。

この「最初に戻る感覚」は、子どもにとって構造的な心地よさや理解のしやすさにつながります。

想像力を刺激する描写

  • ネズミが人間のように振る舞う様子(リュックを背負う・ノートを取るなど)がユーモラスかつ豊かな発想力を育てる。
  • 教室・実験・ジム・図書館など、学校という空間の魅力や活動を楽しく紹介
  • ネズミの表情が豊かで、感情の理解や共感力も引き出される。

繰り返しのリズムが心地よいフレーズ

【If ~, he’ll ~】のリズム

例:

“If you take a mouse to school, he’ll ask you for your lunchbox.”
“When you give him your lunchbox, he’ll want a sandwich.”

この構文は 1文完結の“条件→結果”のリズムがあり、英語の自然な流れを耳で覚える練習にも最適です。テンポよく読み進められるため、聞いていても心地よい構成になっています。


【Then he’ll want to ~】の繰り返し

例:

“Then he’ll want to do a math problem.”
“Then he’ll want to read his favorite book.”

このフレーズの繰り返しによって、ネズミの止まらない好奇心が楽しくリズムとして伝わるようになっています。また、”want to + 動詞” のフレーズを自然に覚えるチャンスにもなります。


「一つの行動が次の行動を生む」パターンの連鎖

“When you give him your lunchbox…”
“He’ll look inside…”
“He’ll find a notebook…”
“Then he’ll want a pencil…”

このように、因果関係のある展開が次々と起こる構成は、子どもが先を予想しながら聞く楽しさを生み出し、ストーリー全体への集中力を高めてくれます。

まとめ

『If You Take a Mouse to School』は、テンポのよい繰り返し構文と、ネズミの愛らしい行動を通じた感情描写が心地よく、子どもも大人も笑顔になる絵本です。リズム感・構造・感情の流れが絶妙に合わさっており、英語学習にも心の発達にも効果的な一冊となっています。

英語絵本「If You Take a Mouse to School」の英語学習法

英語表現・文法・単語

よく出る基本単語

単語意味学習ポイント
lunchboxお弁当箱子どもに身近な語彙。複合語に慣れる練習に。
notebookノート日用品名として重要。
experiment実験やや難語だが、楽しい場面で登場するため印象に残りやすい。
gym体育館、ジム学校の施設名として覚えたい語。
backpackリュックアクションとセットで覚えやすい単語。

文法のポイント

  • 条件文の構文(If ~, will ~)
    • “If you take a mouse to school, he’ll ask for your lunchbox.”
    • 未来を予測する表現を、日常的かつ楽しく習得できる。
  • will/won’t の反復
    • He’ll want to… / He won’t stop until… など、助動詞の使い方を自然に学べる。
  • and then / next / after that などのつなぎ言葉を使った論理的な流れの表現

発音のコツ

  • “If you take a mouse to school…”
     → リズミカルに、“take a mouse” のところで上げ調子にすると聞きやすい。
  • “He’ll want to…”
     → **”He’ll”(ヒール)**は短縮形に慣れる練習にもなります。
  • “experiment” /ɪkˈsper.ə.ment/
     → 音節を区切ってゆっくり読むと、語感がつかみやすい(ex / per / i / ment)。

読み聞かせの方法

読み聞かせの方法

1. アクションと一緒に読む
  • “He’ll want to pack his backpack.” → 実際にパッキングするふりをすると、理解と楽しさが倍増。
2. フレーズを子どもに繰り返させる
  • “He’ll want to…” や “If you give him…” を一緒に言ってみる遊びを取り入れると、語順と語感が自然に身につきます。
3. 予想ゲームで展開を楽しむ
  • 「次は何をしたがると思う?」と聞くことで、先読み力と英語表現の組み立て力を養います。

活用ポイント

語彙学習:学校に関する語彙や日常の物の名前が豊富で、身近な英単語を楽しく覚えられる。

文法基礎:if文・will構文・助動詞・つなぎ語句など、英語の基本構文を反復的に習得できる。

音読・発音:テンポのある構文と繰り返しが特徴で、リズムよく読むことで英語耳が育つ。

親子の英語時間:やりとりのある構成と笑える展開で、親子の対話やロールプレイにぴったり。

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